【4月の子どもたち】

【4月の子どもたち】

 

 皆さん、お久しぶりです。

 2、3月といろいろとバタバタしておりまして、更新ができず申し訳ありませんでした。

 また、私事ではありますが、お世話になりました大学を昨年度で退職し、本年度より、愛隣幼稚園でお仕事をさせていただくこととなりました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 さて、先日、愛隣幼稚園でも入園式が行われ、新しい子どもたちを迎えることができました。ご入園、おめでとうございます。たくさん遊んで、大きく育ってほしいですね。

 また、進級された子どもたちも、先生たちから新しいクラスバッチを受け取り、みんな誇らしそうでしたね。お兄さん、お姉さんになって、多くの子どもたちが「ひまわり~」、「たんぽぽだよ~」、「ゆり組になったよ」と教えてくれました。お兄さん、お姉さんになった子どもたちのこれからの成長も楽しみです。

 新しいクラスになって、子どもたちも園もまだバタバタしていますが、それでも子どもたちは元気いっぱい楽しそうに遊んでいます。そのような子どもの様子は、HPなどの写真にも写されていますが、その様子について今回は私なりに少し解説をさせていただこうかと思います。

 

 新しいクラスになって、これまでのお友だち関係や遊び、生活を継続しつつも、今はまだその環境に慣れようとする子どもたちの様子がうかがえます。例えば外遊びですが、砂遊びやかくれんぼ、ままごとに三輪車などの遊びを子どもたちは楽しんでいますが、遊び仲間の人数(お友だち関係)や遊びの時間(継続性)、遊び込む力(発展性)といったものは、まだ少なかったり、短かったりするように思えます。それがいけないというわけではなくて、今はそういう時期だと思ってくださいね。

 

 遊びについて言いますと、今は先生と遊ぶということを大切にしている子どもたちが多いように思えます。先生たちは変わらず一緒に遊んでくれますからね、安心できるので当然の選択でしょう。

 年長さんは、「先生あそぼっ」と言って声を掛けてきてくれます。でも最初は一人で声を掛けてくれることが多いです。また「いいよ、何して遊ぶ?」と答えると、「えーとね」と少し考える姿が見られます。そこに「私も」とか「入れて」と言って他の子どもも参加し、2人、3人と遊び仲間が増えてきますが、みんなで1つの遊びをするというよりも先生の近くで個々の遊びを楽しんでいるのかなと感じます。

 年中さんは、年長さんと同じように「先生あそぼっ」と声を掛けてきてくれますが、先生と一対一で遊んだり、近くで遊びを眺めたり、「先生あのね」と話をしてくれた後、三輪車に乗って一人で園庭を走ってもどって来たりという遊び方をしたりしています。

 年少さんは、お兄さん、お姉さんがいっぱいいるうえに、子どもたちにとっては広い園庭で「どうしたらいいの?」という状況です。そこに先生たちが「○○ちゃん一緒に遊ぼ」と声を掛けて遊び始めたり、自分で他の子を真似て、スコップなどを手に地面を掘ってみたりしている様子がうかがえます。お兄ちゃん、お姉ちゃんがいる子どもたちは、お兄ちゃんやお姉ちゃんについていってダイナミックに遊んでいる姿も見られました。

 もちろん全員が説明させていただいたようにというわけではありませんが、それぞれが、それぞれの思いをもって、でも自分たちなりに遊んでいる様子がうかがえます。

 

 では、この後、どうなっていくのでしょうね?楽しみではありますが、GWが明けるくらいまではこうした状況が進んでいくのかなと予想しています。

 GWが明けて梅雨になっていくと、今度は室内遊びが中心となっていきますが、だんだんと年長さんは特定の遊び仲間ができてくるのではないかと思っています。「先生あそぼっ」と声を掛けてくれることもあるでしょうが、積み木やままごと、制作など、これして「あそぼっ」と目的が少し明確になるといいですね。そして、2人、3人くらいで誘ってくれることもあるかもしれません。

 年中さんは、先生の周りで数人の子どもが似たような遊びをしているかもしれません。制作なら制作で別の物を作ったり、お友だちの作っているものを真似てみたり、インスピレーションを受けたりしているでしょうが、集団でというよりも「個」が集まって遊んでいるような状況になっているかもしれません。

 年少さんは、自分のしたい遊びを見つけ、自分の世界で遊べているかなと思います。時にはご家族に会いたくなって寂しくなってしまうこともあるでしょうし、何をしようか迷ってしまうこともあるでしょう。でも、なんとなく始めたことが楽しくなったり、自分のしたい遊びを先生や一人で、夢中になってする姿も見られると思います。

 

 予想はあくまでも予想でしかありませんし、子どもたちが自然とこのような成長をするわけでもありません。保育者が各年齢に合わせて、子どもたち同士を繋げていく働きかけや遊びをより楽しくする働きかけをする必要がありますが、子どもたちも自分たちで誰と遊びたいとか、何をして遊びたいとかが湧いてくることでしょう。

 

 まだまだ1年が始まったばかりです。子どもたちがどう成長するかは誰にもわかりません。でも、卒園するときに、子どもたちに「愛隣幼稚園でみんなと楽しく遊んだよ」といってもらえるよう援助していきたいと思います。ご家族の皆様も不安や心配が尽きないかと思いますが、子どもたちがたくさんの子どもたちや保育者に囲まれ、たくさんの遊びやトラブルを経験すれば、必ず子どもたちは成長していきます。だからこそ、ご家族の皆様と一緒に、子どもたちのちょっとした成長を楽しみ、喜んでいきたいと思っています。

 

 愛隣幼稚園  浅井 広