[幼稚園というところ]

 2017/04/06

[幼稚園というところ]

 

 皆さん、はじめまして。

 今回から月に1回程度、愛隣幼稚園のホームページから保育に関する情報を発信させていただくことになりました。幼稚園や保育の「なんで?」をお伝えしていきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 執筆をさせていただいている私は、松山東雲短期大学保育科に所属している浅井広と申します。「浅井」という苗字からご察しの通り、愛隣幼稚園園長の息子です。今は愛媛県で保育者を目指す学生さんに授業をしたり、保育に関する研究をしたりしています。皆さんに読んでいただき、また楽しんでいただけるよう頑張っていきたいと思います。

 今回は第1回ということなので、幼稚園についてお話ししていきたいと思います。

 幼稚園という場所は、国の法律によって定められた教育機関です。つまり、「学校」です。驚かれるかもしれませんが、「学校」と呼んでもよい施設が法律で定められていて、幼稚園もその一つです。保育所は違うんですけどね。

 もちろん幼稚園は義務教育ではありませんので、通いたい人だけが通うわけです。高校や大学等と同じですね。しかし、あくまでも「学校」であるので、好き勝手に保育をしてよいわけではありません。例えば、皆さんは「学習指導要領」という言葉をニュース等で耳にしたことはありませんか?学習指導要領は、小、中学校で学ぶべき内容を国が定めた説明書のようなものです。その説明書に沿って先生は子どもたちに授業をします。もちろん、学校は授業のためだけにあるわけではありません。勉強以外にもたくさんのことを子どもは学んでいますし、そちらも大切にしています。テストの点数だけがその子の評価になってしまうのは、とても悲しいことですよね。

 ともあれ、学習指導要領があるため、日本の学校に通っている子どもたちはもれなく足し算も漢字も勉強するわけです。要は、義務教育においては学校が好き勝手に教える内容を決めてはいけないのです。

 幼稚園はどうかと言いますと、義務教育ではありませんが幼稚園も学校ですので、当然ながら説明書が国から出されています。それを「幼稚園教育要領」と呼びます。幼稚園としてはそれに沿って保育をするべきなのですが、現状、「幼稚園教育要領」に沿って保育をしている園は少ないでしょう。その理由は色々考えられるのですが、それはさておき、「幼稚園教育要領」にはとても大切なことがたくさん書いてあります。それは、子どもたちが「人として生きていく」ために、幼稚園ではどのように教育をしていくべきかということです。加えて、幼児・幼児期にはどのようなことが大切かということが書かれています。これは子育てにも役立つ内容だと思いますので、ご興味がある方はご一読ください。

 次回は、「幼稚園教育要領」を簡単に説明しながら、幼稚園で行われる保育がどのようなものかということをお話していきたいと思います。

 

 

松山東雲短期大学 保育科 

浅井 広